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2017:東京都トラック協会(東ト協)の活動

東ト協が創立50周年

 東京都トラック協会は、前身の「東京陸上運輸協会」が1966(昭和41)年に発足して以来、2016(平成28)年10月25日で創立50周年を迎えました。これに伴い創立50周年記念式典・祝賀会をはじめ、各種の記念事業を実施しました。
 「東京陸上運輸協会」は、都内にあったトラック運送事業者12団体が一本化して設立されたもので、4年後の1970(昭和45)年には社団法人として認可され、同時に現名称の「東京都トラック協会」に改称しました。以来、都民の暮らしと経済を支える公共輸送機関としての使命遂行をはじめ、社会の要請である安全・環境対策の推進に取り組み、トラック運送業界の振興・発展に努めてきました。こうした半世紀に及ぶ歩みを踏まえ、新たな歴史を刻むことになりました。
 なお、東ト協では2015(平成27)年3月に開催した理事会で、特別委員会として創立50周年記念事業実行委員会の設置を承認し、その後、同委員会のもとに記念式典・記念祝賀会各実行委員会、および50年史編集委員会を設置し、記念事業を企画・実施しました。

記念式典・祝賀会を挙行

 東ト協は2016年10月12日、千代田区の帝国ホテルで創立50周年記念式典・祝賀会を開催しました。記念式典・祝賀会には会員事業者をはじめ、業界関係者や政官界から多数の来賓が出席し、盛大に挙行しました。
 同日は、都内で大規模な停電が発生し予期せぬ事態に見舞われましたが、記念式典であいさつに立った千原武美会長は「さらなる社会的地位の向上など、次の50年に向けてこれまでの夢を形にできるよう全力を尽くす所存」と述べました。その後に催された記念祝賀会は、停電から復旧した中で行われ、来賓を代表して国土交通省の石井啓一大臣や東京都の小池百合子知事が祝辞を述べ、全日本トラック協会の星野良三会長(東ト協名誉会長)の発声により乾杯し、新たな門出を祝しました。

「50年史」刊行など記念事業

 東ト協は創立50周年記念事業として、記念式典・祝賀会の挙行とあわせ、2017(平成29)年2月に『1966-ともに進み、夢をかたちに。-2016 東ト協50年史』を刊行しました。50年史編集委員会を設置して、半世紀に及ぶ協会の事業活動や業界発展の歩みを辿る記念史として編纂したもので、記念式典・祝賀会の模様や25支部の役員および支部活動の歩みなども収録しました。
 さらに社会貢献事業として、救急救命用のAED(自動体外式除細動器)のトラックへの搭載を進めるほか、「トラックの森」づくり(記念植樹)なども予定しています。

「トラックフェスタ TOKYO」~都民参加・外部発信型イベント開催

 東京都トラック協会は2016(平成28)年10月30日、渋谷区の代々木公園で「トラックフェスタTOKYO 2016~親子で体験! 安全と環境」を開催しました。
 「トラックフェスタ」は創立50周年記念事業の一環として行われ、トラック輸送の役割をはじめ、協会・業界の安全・環境対策などの取り組みを広く都民に発信・アピールする一大イベントとして開催したものです。当日は約1万8,000人の都民が来場しました。なお、実施に当たっては、東ト協フェスタ実行委員会を設置し、同委員会が企画・運営に当たりました。
 同日は、オープニングセレモニーに続き、親子で楽しめる様々なイベントやアトラクションを実施しました。野外ステージでは、警視庁交通部の協力により、マスコット「ピーポくん」参加の交通安全教室やキッズダンスなどのステージが繰り広げられ、一方、イベント広場では東ト協各支部や協賛団体・企業などが出展し、趣向を凝らした参加・体験型のイベントを行いました。
 なかでも、目玉企画としてイベント広場に設けた飲食・物販エリアの「マルシェ」(市場)には、多くの人達が集まり賑わいました。このエリアには、東日本大震災の被災地支援の観点から、福島・宮城・岩手3県のブースが設けられ、それぞれ地域の特産品などの販売も行われました。
 東ト協では業界内のイベントとして、本部主催の事故防止大会を実施してきましたが、そのあり方を抜本的に見直し、新たな試みとして都民参加・外部発信型イベントを企画・実施したものです。2015(平成27)年11月には大田区の平和島公園で、プレ・フェスタの位置付けで事故防止イベントを実施し、これを拡大・発展させる形で本格的なフェスタを開催したものです。

第7代・千原武美会長が就任

 東京都トラック協会は、2016(平成28)年7月8日に開催した同年度第2回理事会で、会長代理を務めていた千原武美氏の第7代会長就任を承認するとともに、副会長など各役員を選任し、新執行部を発足させました。
 東ト協では、同年1月20日に大髙一夫会長が逝去し、この後、彦田昌昭副会長が会長代理に就き、協会運営に当たっていました。後継体制については、同年度が任期満了に伴う役員改選期に当たることから、役員選任を公平かつ円滑に行う観点から、新たに「会長候補者の選出に関する規程」を制定し、これに基づき選出手続きを行うことになりました。これに伴い5月30日に開催した理事会で、初の選挙を行い、次期会長候補者に副会長の千原氏を選出しました。千原氏は、6月24日開催の通常総会後に会長代理に就任し、7月の理事会で新会長に選任されたものです。
 新執行部は、千原新会長の就任とあわせ、副会長11氏のうち9氏が新任という、大幅に刷新した体制となりました。また各支部長についても、25支部のうち半数を超える14支部で新支部長が就任しました。

協会改革へ「10の施策」推進

 東京都トラック協会の千原武美会長は、2016(平成28)年7月8日開催の同年度第2回理事会で就任の所信を表明し、「協会運営から協会経営に転換」をはじめとした『10の施策』を打ち出しました。この中で、協会経営への転換に向けて、将来を見据えたビジョンづくりや本部組織の仕組みを変えるなどの改革施策を断行する方針を表明するとともに、新規構想として運転者をはじめとした教育研修施設の開設構想などを打ち出しました。
 新執行部の発足後、各施策の推進にスピード感を持って取り組み、同年9月26日に開催した理事会で、教育研修・防災センター特別委員会(委員長・鈴木一末副会長)と組織整備特別委員会(委員長・藤倉泰徳副会長)の設置を承認しました。
 同年末までには『10の施策』に掲げた各施策の6割程度に着手もしくは実施しましたが、引き続き着実な推進を図るため、各施策の「行程表」を作成し、進捗状況や今後のスケジュールなどを明確化して取り組みを進めています。

◇ 10の施策 ◇
・協会運営から協会経営に転換
・3年先、5年先を見据えた協会の将来計画の策定
・正副会長会の仕組みを変える
・本部組織の仕組みを変える
・トラック業界の社会的地位の向上
・防災・教育研修施設の建設
・支部のあり方の検討
・支部交付金の継続
・会員の増強策の検討
・東ト協の社会実験の実施

広域防災拠点の整備を要望

 東ト協は2016年9月、東京都議会自民・公明・民進3党に対して要望書を提出し、近い将来に懸念される首都直下地震への備えとして、広域的な防災拠点の整備などを要請しました。引き続き、同年10月には自民党東京都支部連合会に対して同様の要望を行いました。
 首都直下地震が起きた場合、都内だけでは緊急輸送などの救援活動が困難になる事態が想定されるからです。このため関東トラック協会として、災害発生時には各都県のトラック協会が相互に連携・協力して対応するための協定を締結する方向にあり、あわせて広域的な防災体制の整備について都議会に要請したものです。
 さらに、同年12月に行われた2017(平成29)年度の東京都予算に関する都知事ヒアリングで、東ト協の千原武美会長は「首都直下地震における緊急輸送支援システムの再構築」に関して説明し、小池百合子都知事に対応を要請しました。
 なお、東ト協では2017年3月28日に開催した理事会で、防災・教育研修施設構想の実現に向けて、2017年度予算で物流施設建設基金を1億1,000万円積み増しすることを承認しました。

組織整備特別委員会を設置

 東ト協は2016年8月18日、第1回組織整備特別委員会を開催しました。『10の施策』の1つに掲げる、本部組織の仕組みの変革に向けて設置したもので、専門のコンサルタントを交えて、職員の計画的な採用・育成や給与体系の見直し、人事異動の推進などについて検討を重ねました。その検討結果を踏まえて今後、逐次、実施に移していく方針です。

協会の基本理念(基本戦略)制定

 東ト協は、2016年12月14日に開催した理事会で、協会の基本理念(基本戦略)を制定しました。定款第3条に規定する協会の目的を踏まえて制定したもので、基本理念には「公共の福祉に寄与」と「貨物自動車運送事業の社会的地位の向上」の2項目を掲げました。創立50周年を経て、次の半世紀に向けて新たな発展を期すためには、協会が目指すべき方向や方針を明確化し、それを会員事業者が共有化して、各種施策や事業に取り組む必要があるからです。

会員増強プロジェクトを推進

 東京都トラック協会は2016(平成28)年8月31日、第1回「会員増強プロジェクト」会議を開催し、未加入事業者の加入促進に向けたプロジェクトを立ち上げました。プロジェクトリーダーに就任した佐久間恒好副会長の意向により、迅速に意思決定し加入促進活動を展開するため、プロジェクト形式としたものです。
 会員増強への取り組みは、千原武美会長が掲げる『10の施策』の一環として打ち出したもので、協会のさらなる発展を期すためには会員数の減少傾向に歯止めをかけ、協会の組織・事業基盤を強化していく必要があるからです。
 加入促進を図るためには、未加入事業者に協会加入の意義やメリットを周知しアピールしていく必要があることから、プロジェクトではまず加入メリットを具体的に紹介したリーフレットを作成・配布して、加入を働きかけることにしました。これに伴い、城東・足立支部を取り組みのモデル支部として、2017(平成29)年1月には両支部地域の未加入事業者約130社にリーフレットを送付しました。さらに同年5月に、これ以外の各支部地域の未加入事業者にリーフレットを送付し、加入促進に向けた取り組みを本格化させています。

人材力支援事業を展開

 東京都トラック協会は2016(平成28)年度から、マンパワーグループとのコンソーシアム(共同事業体)により、東京都の外郭団体「東京しごと財団」から「団体課題別人材力支援事業」を受託し、2か年事業(事業予算1億円以内)として実施しています。トラック運送業界では運転者など労働力不足が深刻な問題になっていることから、千原武美会長が『10の施策』に掲げる「東ト協の社会実験」として、取り組むことにしたものです。
 同事業は、参加する事業者に対して各種の支援施策を実施し、これにより人材確保の取り組みを推進するものです。同年11月までに人材採用と育成定着のための個別コンサルティングを行う事業者を選定し、順次実施しているほか、人材確保に向けた集合研修なども行っています。
 さらに2017(平成29)年4月には、事業者からの求人情報を無料掲載する人材募集サイト「RUN TALK 109 TOKYO」を開設しました。今後、合同企業説明会やトラックの仕事体験会、高校・大学での出張授業なども実施する予定です。

新たに「ベストドライバーコンテスト」

 東京都トラック協会は2017(平成29)年度の新規事業として、ドライブレコーダー(DR)を活用した「東ト協ベストドライバーコンテスト」を実施することにしました。3月28日に開催した理事会で2017年度事業計画を承認し、この一環として新ドラコンの実施を決定しました。従来から実施している「東ト協ドライバー・コンテスト」とは、別途に行うものです。
 新ドラコンは、足立支部が3年前から行っているDR使用によるドラコンを改良し、全支部に水平展開する形で実施します。検定コースで行うドラコンとは異なり、日常の運送業務における運転技能やマナーを競うものです。具体的には、参加車両に2カメラタイプのDRを取り付け、連続した2日間(1日当たり4時間以上)の運転操作や画像(前方と運転席内)データを収集・分析し、評価するコンテストです。
 安全運転技能に優れ、安全意識の高い優良運転者を、業界が誇る人材として評価・表彰することにより、その社会的な地位向上につなげるとともに、収集した運転操作データなどを活用して運転者の教育・指導を推進する狙いで実施するものです。
 同年5月に各支部を通じて参加者を募集し、6月から8月にかけて順次、参加車両にDRを取り付け、データを収集して分析・評価を行います。表彰式は11月11日、港区のヤクルトホールで開催する予定です。また、11月中旬以降、運転操作などのDRデータを活用するための講習会を開催する計画です。

交通事故防止対策を推進~会員一当死亡事故を6件に抑止

 東京都トラック協会は2016(平成28)年度も引き続き、重点施策として交通事故防止対策を推進し、業界を挙げて事故防止に取り組みました。その結果、2016年における会員第一当事者の死亡事故件数は前年より1件少ない6件に抑止することができました。
 同年は9月までに、会員一当死亡事故が6件発生し、前年を上回る事態になることが懸念され、「トラック事故速報」などを通じて事故抑止に取り組みました。特に同年は、8月までに小学生が犠牲となった死亡事故が4件も発生し、警視庁交通部からの要請を受けて取り組みを強化しました。その結果、9月以降は12月の年末繁忙期を含めて、会員一当死亡事故をゼロに抑止することができました。
 東ト協では従来から、春と秋の全国交通安全運動において街頭指導活動の「統一実施日」を設定して活動するなど、交通安全活動に取り組んでいます。あわせて各支部では、地域の小学校や所轄警察署からの要請を受けて、トラックを使った交通安全教室などを実施し、子供達を交通事故から守る活動を展開しています。
 さらに警視庁交通部と連携した取り組みを推進し、「交差点アイコンタクト運動」やトラック運転者に事故防止を呼びかける「トラックストップ作戦」などに協力しています。あわせて連携・協働した交通安全活動「いっしょに安全!」キャンペーンも継続して展開しています。

SDコンテストへ参加促進

 東京都トラック協会は2016(平成28)年度も引き続き、警視庁交通部主催のセーフティドライバー・コンテスト(SDコンテスト)への会員事業者の参加促進を図りました。同コンテストは、5人1チームで参加し、半年間にわたって無事故無違反(私用での運転を含む)の達成を目指すもので、コンテストへの参加が一層の安全意識の醸成・向上に役立つからです。
 このため、東ト協ではコンテスト参加費用(運転記録証明書の取得費)を助成しており、2016年度はその助成枠を前年度より1,000人分多い1万6,000人分に拡大し、さらに2017(平成29)年度は助成枠を1万6,315人分に増やしました。

GEP事業がさらに拡大~参加登録車両が約2万台に

 東京都トラック協会は引き続き、環境対策の最重点事業としてグリーン・エコプロジェクト(GEP)を推進しており、参加事業者は着実に増加しています。2016(平成28)年度末時点では、参加事業者は658社で、その参加登録車両は1万9,840台と約2万台に増えています。
 GEP事業は開始後、既に10年以上が経過しましたが、この間、エコドライブの推進により、燃費改善とCO2排出削減で大きな成果を上げ、国内外で高い評価を得ています。過去10年間の燃料削減量は約4.1万キロリットル、CO2削減量は10.7万トンに上ります。あわせて、エコドライブの推進が安全運転の励行につながることから、交通事故防止にも役立ち、GEP参加後の交通事故発生率は約30%も低減しています。
 こうした成果に加え、GEPの取り組みは、環境負荷低減に努める運送事業者を評価し、その優先的な利用を推奨する仕組みの構築につながりました。東京都環境局がGEPで蓄積した実走行燃費データを活用して、世界初の「貨物輸送評価制度」を構築し、またグリーン購入ネットワークが、環境負荷が小さい輸送活動を行う運送事業者の利用を推奨する、「輸配送(貨物自動車)契約ガイドライン」を制定しました。

国連エコドライブ会議に出席

 東ト協は、2016年11月に米国ニューヨークの国連本部で開催された国連エコドライブカンファレンスに、東京都環境局に随行する形で出席し、GEPの取り組み内容や成果について紹介しました。同会議は国連WAFUNIF主催によるもので、都が「貨物輸送評価制度」をはじめとする環境対策について報告し、東ト協は取り組みのパートナーとして紹介され、環境委員長の佐久間恒好副会長が説明したものです。

都「貨物輸送評価制度」評価取得を推進

 東ト協は、東京都の「貨物輸送評価制度」創設当初から、GEP参加事業者の評価取得に積極的に取り組んでおり、2016年度の評価認定においても、東ト協の会員事業者が評価取得事業者の大半を占めました。
 同年度の評価事業者は264社ですが、このうち東ト協会員が前年度より29社多い253社で、GEP参加事業者は249社とほとんどを占めました。都では評価事業者について、燃費効率が高く、しかも交通事故が少ない安全性の高い事業者として公表するとともに、荷主業界団体に対してその優先的な利用を働きかけていることから、引き続き会員の評価取得を積極的に推進する方針です。

GEP事業見直しへ小委員会設置

 東京都トラック協会は、グリーン・エコプロジェクト(GEP)事業が開始後10年以上を経過したことから、これまでの事業のあり方などを見直すことにしました。このため、環境委員会のもとに「未来型GEP検討小委員会」を設置し、2017(平成29)年4月20日に第1回検討小委を開催しました。
 GEP事業は参加事業者の増加に伴い参加登録車両は約2万台まで拡大しており、その事業費が増大しています。現在、GEPへの参加費用は、費用負担なく参加可能です。これまでは環境対策基金の取り崩しなどにより事業費に充当してきましたが、このままでは近い将来、事業費の確保が難しくなるおそれがあります。そのため、これまでの事業のあり方を再検討し、将来的にも持続可能な事業体制の構築を目指す方針です。

運賃、駐車問題への対応検討

 東京都トラック協会は2016(平成28)年度も引き続き、事業経営の根幹に係わる問題である適正運賃収受と、日常の集配業務に支障を来す状態が続いている駐車問題対策について、物流政策委員会のもとに設置した物流政策小委員会で精力的に検討を進めました。
 前年度までは、各問題に関してそれぞれ検討小委を設けて検討し、有効な対応策を見い出せない状況の打開に向けて取り組みましたが、2016年度においては、物流政策小委で両問題について検討を重ねました。しかし、いずれの問題も具体的な進展は見られず、引き続き模索状態にあります。
 ただ、運賃問題に関しては、国土交通省が適正運賃・料金に関する検討会を設置し、新たな方策を打ち出したことから、こうした行政の対応を見据えながら、今後の対応について検討を進める方針です。
 また、駐車問題に関しては、都市再開発などに関する各種協議会に参画するとともに、警視庁駐車対策課と意見交換などを行いました。さらに、2017(平成29)年11月に開催される東京都駐車対策協議会で、業界の実情や対応策などについて意見発表を行う予定です。

千原会長、駐車問題でTV番組出演

 駐車問題の改善が図られない状況が続く中、東ト協の千原武美会長が駐車規制をめぐる問題を特集したテレビ番組に出演し、改めて対策の必要性を訴えました。業界大手事業者の運転者による、駐車違反の身代わり事案に関連して、千原会長がテレビ東京・報道番組「ゆうがたサテライト」の取材を受け、その内容が2017年1月24日の同番組で放送されたものです。
 千原会長は同番組の中で、駐車規制の強化により5分以内といった短時間の駐車で取り締まりを受けるため、運送事業者や運転者が日常の集配業務に苦労している実情を説明し、こうした状況が続けば「運転者がいなくなってしまい、お客様に荷物を届けることができなくなってしまう」と訴えました。
 東ト協はかねて東京都議会や警視庁に対して、駐車規制の見直し・緩和や「駐車規制緩和区間」の拡大、駐車場所の確保を要望してきましたが、依然として状況は改善していません。こうした中で、千原会長の訴えは駐車規制をめぐる問題について一石を投じる形となりました。

取引環境・労働時間改善協議会に参画

 東京都トラック協会は引き続き、「トラック輸送における取引環境・労働時間東京都地方改善協議会」にトラック運送業界委員として参画し、必要な改善方策やパイロット事業の(実証実験)実施などに関して、業界の実情を踏まえて意見や問題提起を行い、対応を求めました。
 国土交通省と厚生労働省は2015(平成27)年度から、取引環境・労働時間改善中央協議会を設置し、運送取引の見直し改善と、これによる長時間労働の是正に取り組んでいますが、これに対応する形で東京都地方協議会が設置されたものです。同協議会では2016(平成28)年度に、家庭紙輸送を対象として、荷待ち時間の短縮などに向けた改善方策のパイロット事業を実施しました。

運転者の指導・監督指針改正に対応~全会員に研修テキスト無料配布

 東京都トラック協会は2017(平成29)年3月、全日本トラック協会が制作・発行の「事業用トラックドライバー研修テキスト」(全10巻)を、全会員事業者に無料配布しました。国土交通省が同年3月12日、「事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」(告示)を改正・施行することに伴い、全ト協が改正内容に対応した研修テキストを制作したものです。
 国交省は、改正道路交通法の施行により準中型自動車免許が創設されることから、これにあわせて事業用運転者の指導・監督指針を改正・施行し、特に初任運転者などに対する特別な指導を大幅に強化しました。これまでは座学6時間以上の実施を義務付けていましたが、実車による安全運転指導を含めて合計35時間以上の指導を行うことを義務付けました。
 こうした指導・監督指針の改正に対して、会員事業者の適切な対応を促す観点から、研修テキストを無料配布したものです。

業界広報を積極的に展開

 東京都トラック協会は2016(平成28)年度も引き続き、「トラックの日」(10月9日)を中心としたPRイベントを実施するとともに、新聞やテレビ・ラジオなどの各媒体を活用して、積極的に広報・PR活動を展開しました。
 特に新たな試みとして開催した「トラックフェスタ TOKYO 2016」を通じて、トラック輸送の役割や東ト協が推進する安全・環境対策などの取り組みを広くアピールしました。このフェスタは、創立50周年記念事業の一環として、「トラックの日」本部イベントとして実施したものです。
 東ト協は、協会の基本理念(基本戦略)の一つとして業界の「社会的地位の向上」を掲げましたが、引き続き、そのための広報・PR活動を強化していく方針です。

協会HP、リニューアルへ

 東京都トラック協会は2017(平成29)年度事業として、ホームページ(HP)のリニューアルを計画しています。会員事業者に対する情報発信を拡充するとともに、より効果的に業界広報・PR活動を展開する観点から、一般都民にも幅広く閲覧してもらえるようにする方針です。
 当初は、2016(平成28)年度事業としてリニューアルする方針で、広報・情報委員会で検討を進めていましたが、さらに一般都民を含めて幅広く意見を聞くため、HP利用者アンケートを実施し、その上でリニューアルすることになったものです。より閲覧しやすくするとともに、視覚的にもアピールするため、動画などを積極的に活用することを検討しています。

都備蓄倉庫の運用改善へ

 東京都トラック協会は、東京都との「災害時における東京都災害備蓄倉庫での荷役作業等に関する協定」に基づき、2016(平成28)年度も引き続き、都福祉保健局と合同で都備蓄倉庫における救援物資搬出などの運用訓練を実施しました。
 同年11月に江東区の塩浜備蓄倉庫、12月には大田区の城南大橋第二倉庫、さらに2017(平成29)年3月には荒川区の南千住備蓄倉庫でそれぞれ運用訓練を行いました。
 万一の災害発生時に、救援物資の緊急輸送要請に対して、より迅速に対応するためです。これまでの運用訓練を踏まえ、都備蓄倉庫では東ト協の提案により、備蓄物資の保管についてパレット化が進められているところです。

関ト協、左折事故防止装置助成を要望

 関東トラック協会(会長・千原武美東京都トラック協会長)の「関東圏における自動車事故防止対策検討会」(委員長・江森東東ト協副会長)が2016(平成28)年12月13日、第7回検討会を開催し、「交差点右左折時の事故防止支援装置の有効性に係る調査研究(モニター調査分)」報告書をまとめ、その普及・活用などを提言しました。
 これを受けて関ト協は、全日本トラック協会に対し、左折事故防止支援装置の導入促進に向けて助成措置を要望しました。その結果、全ト協は2017(平成29)年度「安全装置等導入促進助成事業」を拡充し、その一環として側方視野確認支援装置の導入助成を行うことにしました。
 関東圏における事故防止対策検討会は、関東運輸局の協力により、同局管内の事業用トラック第一当事者の死亡事故データを分析し、これに基づき今後、講ずべき対策について検討していたものです。2016年9月に開催された関ト協第61回事業者大会・事故防止大会で、これまでの取り組み結果などを報告し、同装置の有効性について提言していました。

関ト協、車限令違反措置の強化で要望

 関東トラック協会は2017(平成29)年4月、首都高速道路など高速道路6社および関東地方整備局に対し、車両制限令違反者に対する大口・多頻度割引停止措置の見直しに関する要望書を提出しました。
 高速道路6社は同年4月から、車限令違反に対する処分措置を強化し、基準の重量超過2倍以上の悪質違反に対しては即時告発し、一部割引停止とするなど厳しくしました。また、違反点数についても、累積期間を2年間に拡大しました。
 このため関ト協では、貨物の積載に関しては運送発注者の荷主企業が深く関与し、「トラック運送事業者の努力だけでは軸重超過などの違反をなくすことは困難」と訴え、こうした実情を踏まえた弾力的な運用と猶予措置などを要望したものです。