年 頭 所 感 

明けましてお目出度うございます。
平成二十年の新春を迎えるにあたり一言ご挨拶を申し上げます。
我が国経済は、消費に弱さがみられ、一部ではデフレ傾向とも言われております。トラック業界を取り巻く経営環境は、軽油価格の限りない高騰が深刻な影響をもたらし、厳しさが増した一年でありましたが、年末にはトラック車両が逼迫するなど、新しい局面も見えて来ました。
そうした中、政府は昨年末、我々業界の苦境を汲みとり、原油高騰・下請中小企業に関する緊急対策関係閣僚会議を開き、「原油価格の高騰に伴う中小企業、各業種、国民生活等への対策の強化について」との基本方針を打ち出しました。
同方針では、安定的な物流コストの確保などを図るため、効果的な高速道路料金の引き下げを掲げるとともに、軽油価格高騰に対処するため、十分な協議による運賃改定の必要性等を全国の経済団体等に求めることとし、下請・荷主適正取引推進のための緊急協力要請が行われました。
私は昨年正月、重点目標を二つ掲げました。一点目は、再生産可能な適正運賃の収受です。荷主団体はもとより、会長名の要請文を会員の皆様から各荷主様へお届けいただきました。軽油価格の高騰は経営を直撃し、経営の成否は、日々上昇する価格を如何に運賃に転嫁するかにかかっているのではないかとの思いから、適正運賃収受を要請して参りましたが、いまだ運賃転嫁は不十分であり、昨年暮れ、再度国土交通省から荷主団体にお願い戴くなど、力強い後押しを戴きました。
本年も再度、個々の荷主に対しお願いをし、適正運賃収受に努めて参りたいと思いますし、原価計算に基づく交渉の重要性を周知して参りたいと考えています。今年三月にも出される下請法に関するガイドラインが、業界に有利なものとなることを期待します。
二点目は、交通事故の撲滅であり、引き続き私の最重点目標として取り組んで参りたいと思います。事故は人的、物的にも多大な被害をもたらします。この事故を、三年間で半減するに今日最も効果的な機器は、ドライブレコーダーの装着以外にないと信じ、昨年の総会で助成を決定しました。
東京都にもこれに賛同戴きましたが決定が遅れ、出足が良くありませんでしたが、何としても早い装着を促したく、十二月に入って東ト協の補助額を引き上げ、導入促進を図りました。
事故は一件でも一日でも早く減らそうではありませんか。昨年一月には営業車による事故多発をうけ、「交通事故防止緊急対策」をスタートさせ、営業用トラックの「事故速報」をファックス送信して事故防止への注意を喚起して参りました。
この他にも、私共の活動に大きな影響が出る首都高速道路の距離別料金案が示されましたが、普通車では現行の均一料金七〇〇円を一二〇〇円に、大型車については一四〇〇円を二四〇〇円と、七割もの値上げとなる案です。私共の営業車では東京線で普通車の五四%、大型車の八二%が値上げとなるものです。民営化されたにもかかわらず、首都高速道路会社の認識は、実態と大きく乖離するものであり、到底容認出来るものではありません。営業用トラックが公共的使命を担っていることの配慮を欠いたものであり、今秋に向かって要望を強めて参りたいと思います。
また、運輸事業振興助成交付金は、この三月で五年の期限が切れますが、暮れの税制大綱において、道路特定財源のうち、軽油引取税の税率の特例措置の適用期限及び営業用バス・トラックに係る交付金措置を十年延長することが定められました。しかし、国会の審議の行方は予断を許さない状況ですので、注意して参りたいと思います。
さらに、団塊の世代が定年を迎え、加えて少子・高齢化による人材不足が、昨年創設された中型運転免許制度などによって更に運転者不足が加重され、今後の経営は大変難しくなることも想定されることから、魅力ある業界としていく努力が必要と思われます。
厳しい状況にあって、昨年暮れ、平成十八年度から実施している「グリーン・エコプロジェクト推進活動事業」が、十九年度の地球温暖化防止活動環境大臣表彰を受賞しました。業界団体として独自のCO2等削減対策を盛り込んだ継続的な活動が評価されたもので、今後の活動への励みとなるものと思っております。
本年もまた多くの問題に直面する年ではないかと思いますが、会員各位の絶大なご協力と併せ関係各位の旧に倍してのお力添えとご指導を賜りますよう切にお願いする次第であります。
終りに臨み会員各位のご発展ご隆盛を心から祈念致しまして私の年頭のご挨拶とします。

平成二十年 元旦
 社団法人東京都トラック協会
      会長 星 野 良 三