年 頭 所 感 

明けましておめでとうございます。
平成十九年の新春を迎えるにあたり一言ご挨拶を申し上げます。

 我が国経済は、消費に弱さがみられるものの回復し、企業収益は改善、設備投資は増加しており、雇用情勢は、厳しさは残るが改善に広がりがみられるとされています。
 しかし、我々業界を取り巻く経済環境は、依然として厳しい状況にありながらも、輸送需要に対して一部では車両不足も言われる新しい局面も見えております。
 私は、昨年の総会において、前会長・中西英一郎氏から東ト協会長を引き継ぎ八ヶ月が過ぎました。この間「実運送」の重要性を説いて参りました。トラック協会は、実際に物を運ぶ人や車が無かったら成り立ちませんし、世の中も物を運ぶ人があって初めて成り立ちます。その車を使うことに関して、数多くの規制がかかっております。この規制を背負って社会との共生を図っております。
 平成十六年からの原油価格高騰という世界情勢をうけ、トラックの主燃料である軽油の価格は、昨年九月にはピークに達し、二年余で当時の二倍(税を除く)になるなど経営を直撃し、月々上昇する価格を、如何に運賃に転嫁するかが経営の成否にかかって参りました。トラック協会としては「運賃を上げましょう」と言うことが出来ないため、トラック業界の実情を社会に訴えて参りました。
 この間、国土交通大臣や事務次官が経営者団体にお話をして戴くなど、周辺部の構築が出来たのを機に、昨年は改めて荷主団体の長あてに文書で訴えさせて戴くと共に、公正取引委員会の了承を得た、私東京都トラック協会長から荷主個々への要請文を、会員の皆様から荷主にお届けするなどの対策をとりました。
 ここへ参りまして急速に荷主と交渉された方や成果を上げられた方々が増えております。本年は、それら実績をふまえて、新たな対策を打出したいと考えております。トラック業界も明るさを増すよう努めて参りたいと思います。

 第二に、国土交通省が全事業者に対し、昨年十月一日に施行された運輸安全マネジメントの周知徹底を図り、社長自らが安全に関する責任を全うする意識高揚を図り、事故の撲滅に対する気運の醸成に努めて参りたいと思います。
 事業用貨物自動車の重大事故が高止りの傾向にあり、事故は人的、物的にも、多大な被害をもたらしております。安全運転教育を徹底し、運転者の意識の向上を図ると共に事故防止のための各種施策の推進に努めて参ります。
 これらの事業をスムーズに実行し、指導を進めるには地方貨物自動車運送適正化事業実施機関の充実強化を図って参りたいと考えております。
 加えて協会としても昨年始めましたグリーン・エコプロジェクトの充実を図ると共に、セーフティドライビングシステムの普及などの検討も進めて参りたいと思います。
 更に、事故防止大会を二月十六日に開催し、どうしたら事故が撲滅できるか、その対策を決議して参りたいと思います。

 第三に、道路特定財源の一般財源化の問題の解決です。昨年末には平成二十年に法改正を含めて検討するとされており、一部は高速道路料金の引き下げにも充てるとされています。東京では、三環状道路を完成させることによって、通過車両の都心部流入が緩和され、交通渋滞箇所の減少が図られ、住環境は大きく改善されるものと思われます。
 道路特定財源は、自動車利用者の負担により、緊急かつ計画的に道路を整備するための財源としての使命を担って来ました。その財源は、全額道路整備に充当し、余剰金が出るのであれば、本則税率の二倍の暫定税率を廃止すべきであって、一般財源化については絶体反対であります。
 関連して、運輸事業振興助成交付金も平成十九年度で五年の期限が切れます。これが継続に向けて対策を講じて参ります。

 第四に、改正道路交通法の内、中型免許制度が六月二日から施行されます。新たに運転免許を取得した若者が、現在一番多く使われている二トン車の一部(総重量五トン以上の自動車)に乗れなくなることです。人口減少の中、運転者不足が招来されるのではないかと思います。加えて、国策で助成までして進められているCNG車にあっても、タンク容量の関係で総重量五トンを超えるものが多数あります。同じ二トン車でも乗れるものと乗れないものが出ます。これに対応した適切な措置を検討して参りたいと思います。

 本年は、今後の軽油価格の動向と運賃をどうするか。世界一高い高速道路料金の引下げ要求、環境税導入の反対と道路特定財源の一般財源化反対など、内外に多くの問題を抱えた年ですが、会員各位の絶大なご協力と併せて関係各位の旧に倍するお力添えとご指導を賜りますよう切にお願い申し上げます。

終わりに臨み、会員各位のご発展、ご隆盛を心から祈念致しまして私の年頭のご挨拶と致します。

平成十九年 元旦
 社団法人東京都トラック協会
      会長 星 野 良 三