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2014:経営環境

燃料高騰で全国総決起大会を開催

 全日本トラック協会と各都道府県トラック協会は2013(平成25)年5月23日、東京都千代田区永田町の自由民主党本部で「燃料価格高騰経営危機突破全国総決起大会」を開催し、全国から約800人のトラック事業経営者らが参加し、窮状を訴えました。
 全ト協の調査によると、2013年3月現在の軽油ローリー価格(消費税抜き)は1リットル当たり111円で、リーマンショック後の2009(平成21)年3月当時と比較して38円も上昇しました。軽油価格が1円上がるだけで、業界全体では年間で約170億円の負担増になることから、この間の価格上昇により約6,400億円もの大幅なコスト増となる計算です。
 総決起大会では決議文を採択し、燃料費を補填する補助金の創設、燃料サーチャージ導入の促進、燃料価格監視の徹底、軽油引取税の緊急減税の実現などを国に求めました。

燃料高騰対策本部を設置

 全ト協は2013(平成25)年9月13日、燃料高騰対策本部を設置しました。燃料サーチャージの導入促進や補助金の創設、地球温暖化対策税の還付などの政策実現に向けて、強力に取り組むことが目的です。
 特に燃料サーチャージについては、全ト協と各都道府県トラック協会の幹部らが、荷主団体と荷主企業を直接訪問して協力要請を行ったほか、2013年9月から12月末まで燃料サーチャージ導入促進運動を展開し、運送事業者のサーチャージの設定届け出を支援しました。さらに、燃料サーチャージを届け出ている事業者名を全ト協のホームページに掲載し、広く社会にアピールしたほか、全国で燃料サーチャージ導入促進セミナーを開催しました。

業界要望を実現する会開催

 全日本トラック協会と道路運送経営研究会は2013(平成25)年11月5日、都内のホテルで「トラック業界の要望を実現する会」を開催しました。会合には与党議員約150人、全国から集まったトラック運送事業者約150人の計約300人が出席し、①軽油引取税の旧暫定税率の廃止または一時凍結、②燃料高騰対策補助金の創設、③価格転嫁のための燃料サーチャージ導入促進――などを与党側に強力に要望しました。
 会合では多くのトラック事業者が発言し、地球温暖化対策税の還付、高速道路料金の引き下げなども要望しました。

環境対応車とエコタイヤ補助に50億円

 政府は2013(平成25)年12月12日、2013年度補正予算案を閣議決定しました。トラック運送業界が求めていた燃料費高騰対策としては、環境対応車導入補助と、大型車へのエコタイヤ導入補助に計50億2,000万円が計上されました。
 燃料価格高騰分を燃費の向上で補うための補助金で、補助対象事業者を保有車両数30台以下の小規模事業者に限定し、先進環境対応型ディーゼルトラックを導入する場合、大型車で1台当たり100万円、中型車で70万円、小型車で40万円を補助することになりました。エコタイヤ補助については、やはり車両数30台以下の事業者の大型車を対象に、1台当たり9万円を補助することにしました。

エネ特で61億円の補助予算計上

 政府は2013(平成25)年12月24日、2014(平成26)年度予算案を閣議決定しました。トラック運送事業関連の予算措置としては、税制改正で実現しなかった地球温暖化対策税還付の代替措置として、同税の税収が繰り入れられるエネルギー対策特別会計の予算を活用して、新たに計約61億円の補助予算が計上されました。営業用トラックの温対税納税額(2014年度=約70億円)を考慮したものです。
 エネ特による補助金のうち、環境省との連携では、中小企業の環境対応車買い替え補助金29億6,500万円が新規計上されました。燃費の良い先進環境対応型ディーゼルトラックに買い替える中小企業に対し、大型車で100万円、中型車で70万円、小型車は40万円を補助します。
 2013年度補正予算による補助金と同額の補助ですが、2014年度当初予算分では、中小企業全体が対象となります。ただし、2004(平成16)年度以前の新規登録車(新長期規制前)の廃車や、燃費改善のための計画策定および燃費改善効果の実績報告が求められることになります。この補助制度は2014年度から3年間行われる予定です。 一方、経済産業省との連携では、エコタイヤやEMS機器などを導入する中小企業に対し、導入経費の2分の1を補助する省エネ実証実験に、約30億円が計上されました。
 2013年度補正予算による補助金との違いは、中小企業がすべて対象となるほか、対象車種も大型車に限らず、中・小型車も補助対象となる点です。ただ、単純な購入補助ではなく、燃費改善効果を実証して実績報告を行い、評価を受ける必要があります。

高速料金割引が新制度に移行
  ~大口・多頻度割引、最大50%に

 国土交通省は2014(平成26)年3月14日、同年4月から実施する新たな高速道路料金を許可しました。年間4,000億円に上る国の割引財源がなくなるため、地方部平日3割引を廃止するほか、深夜割引の割引率を5割引から3割引に引き下げるなど、全体的に割引を縮小する一方、物流対策として大口・多頻度割引の最大割引率を30%から40%に引き上げ、さらに2014年度1間はこれを最大50%に拡充することが決まりました。
 最大割引率40%への拡充は高速道路会社負担で、50%への上乗せ拡充分は国の2013(平成25)年度補正予算から500億円を充当して実施することになりました。
 また、本四高速の建設債務を全国の高速道路債務と統合して管理し、割高な本四の料金を全国の利用者の負担により引き下げ、本四の割引率を縮小して、これまでと大きく変わらないようにしました。
 このほか、マイレージ割引は最大割引率を現行の13.8%から9.1%に引き下げて継続し、地方部の通勤割引は平日朝夕割引に衣替えし、月ごとの利用回数に応じて最大50%の割引をマイレージサービスの無料走行分として還元します。
 高速道路会社の当初案では、ETCクレジットカードまたはETCパーソナルカードが対象でしたが、パブリックコメント(意見募集)でトラック運送業界から出された要望などを考慮し、ETCコーポレートカード利用者にも割引が適用されることになりました。

首都高は当面、現行料金を維持

 高速道路の大都市部料金のうち、首都高速道路については2015(平成27)年度まで、阪神高速は2016(平成28)年度まで現行料金を維持することになりました。首都圏については、圏央道や首都高速中央環状線などの環状道路が2015年度までに開通するため、都心部が渋滞している時間帯には首都高都心環状線の料金を割高にする一方、圏央道の料金を割安にして、通過交通を空いている道路に誘導する料金制度などを検討し、2016年度から実施する予定です。
 高速道路料金は4月からの消費税増税分を転嫁するため、従来の50円単位から10円単位の料金刻みとして、事業全体の増収を105分の108となるよう調整し、転嫁することになりました。

中型免許制度が見直しへ

 警察庁は2013(平成25)年9月26日、「貨物自動車に係る運転免許制度の在り方に関する有識者検討会」を設置し、初会合を開きました。2007(平成19)年6月の運転免許制度改正で中型免許が創設されてから6年が経過し、交通事故抑止で一定の成果を挙げる一方で、高校新卒のドライバーが入門用として運転する2トン車が保冷設備の架装などにより総重量が5トンを超え、普通免許で運転できないケースが増えています。中型免許は20歳にならないと取得できないため、高卒者の就職に影響を及ぼしているとの指摘が出てきたことから、制度の見直しに着手したものです。
 有識者検討会では、中型免許制度導入後の安全面の効果を検証するとともに、車両重量などに対応して必要とされる運転技能、諸外国の貨物自動車免許制度の動向などを把握して、現行免許制度の課題を明らかにするとしています。その上で、より安全で、かつ、わが国で運転されている自動車の実態に即した運転免許制度のあり方について提言をまとめる予定です。

自動車取得税2%に軽減

 自民・公明両党は2013(平成25)年12月12日、2014(平成26)年度税制改正大綱を決定しました。焦点となっていた自動車の車体課税の見直しについては、消費税が8%に引き上げられる2014年4月1日から、自動車取得税を自家用車は5%から3%に、営業用自動車と軽自動車は3%から2%に引き下げることが決まりました。自動車取得税は、消費税が10%に引き上げられた段階で廃止することになっています。
 他方で、新車の軽自動車税については2015(平成27)年度から乗用車を1.5倍に、貨物車は1.25倍に引き上げることが決まりました。営業用貨物自動車の軽自動車税は、現行の3,000円から3,800円に引き上げられることになります。
 自動車税については、グリーン化特例の対象となる燃費基準を2015年度燃費基準から2020(平成32)年度燃費基準に引き上げ、2020年度基準達成車への軽減率を50%から75%に引き上げる一方で、2015年度基準達成車に対する軽減措置を廃止しました。
 自動車重量税については、2015年度税制改正で、エコカー減税制度の基本構造を恒久化することになりました。

消費税転嫁対策特別措置法が施行

 「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」が2013(平成25)年6月5日に成立し、同年10月1日から施行されました。2014(平成26)年4月からの増税に際し、円滑かつ適正に転嫁できるようにするための法律で、2015(平成27)年10月に予定される10%への税率引き上げも視野に入れた、2017(平成29)年3月末までの時限立法として施行されたものです。
 この法律については、法案の国会提出に際して、全日本トラック協会が資本金の大小にかかわらず、すべての取引を転嫁拒否行為是正制度の対象とするように要望し、原案が見直され制定されました。

消費税転嫁・表示カルテルを届け出

 全ト協は2013(平成25)年12月9日、公正取引委員会に消費税の転嫁および表示カルテルの届け出を行い、受理されました。消費税転嫁対策特別措置法に基づき届け出たもので、これにより、各都道府県トラック協会による消費税の転嫁や表示方法の決定についての共同行為は、独占禁止法の適用除外となります。
 転嫁カルテルでは、各事業者がそれぞれ自主的に定めている税抜き価格に消費税額分を上乗せする旨を決定することなどができます。表示カルテルでは、見積書や請求書などについて消費税額を別枠表示するなど帳票類の統一様式を作成することが可能になります。

転嫁拒否853件を指導

 公正取引委員会と中小企業庁は、消費税転嫁対策特別措置法が施行された2013(平成25)年10月から2014(平成26)年2月までの5か月間で、消費税の転嫁拒否行為計1,777件を調査したほか、302件の立ち入り検査を行い、853件について指導を行いました。
 指導件数の業種別内訳は、製造業が322件、卸売業・小売業が182件、運輸業・郵便業が105件などとなっており、行為類型別では「買いたたき」が610件と全体の7割を占めました。

KIT成約運賃指数が上昇

 全日本トラック協会は2013(平成25)年12月から、求荷求車情報ネットワークWebKITの成約運賃指数を公表しています。
 指数は、求車・求荷それぞれの登録情報について、対象期間に成約に至った個別運賃を合計し、総対象成約件数で除した金額を指数化したもので、2010(平成22)年4月を100としています。
 月別に指数の推移をみると、2013年4月は108で前年同月と同水準でしたが、同年5月以降は、11か月連続で前年同月を大きく上回って推移しています。
2013年11月の指数は115となり、前年同月を10ポイントも上回り、同年12月には119と前年同月比7ポイントの上昇となりました。2014(平成26)年に入ってからも騰勢は衰えず、3月には126まで上昇し、前年同月を13ポイントも上回りました。
 特に2014年3月は、景気の回復に加え、消費増税前の駆け込み需要により輸送需要も例年にない高まりを見せ、WebKITの求車情報登録件数は前年同月比68.1%増の12万5,954件と、過去最高記録を更新しました。

引越優良認定制度を創設

 全日本トラック協会は2014(平成26)年度から、引越事業者優良認定制度を創設し、運用を開始します。安全・安心な引越サービスを提供する優良な引越事業者を全ト協が認定するもので、一般消費者に優良事業者の情報を提供することにより、苦情やトラブルなどを防止することが目的です。
 引越の実運送を行うすべての事業所が「安全性優良事業所(Gマーク事業所)」であることが要件で、引越に係わる全事業所に引越管理者講習修了者が1人以上在籍していることも求められます。2014年7月1日から14日まで認定申請を受け付け、審査委員会の審査を経て12月に第1回の認定を行う予定です。認定の有効期間は2015(平成27)年1月1日から3年間で、3年後には更新手続きが必要となります。

コンテナ予約制で実証実験

 国土交通省は2014(平成26)年2月19日から3月18日まで、コンテナ搬出入予約制度の導入に向けた実証実験を横浜港で行いました。コンテナターミナル周辺の渋滞緩和対策の一環で、2013(平成25)年に実施したプレ実証実験の結果を踏まえた暫定的な予約システムを用いて、横浜港の全11ターミナルで実験を行いました。海貨事業者や陸運事業者がシステムに習熟することにより、予約制度導入に向けた環境づくりを進めるとともに、実用性を確認することが目的です。
 2014年度に予約システムを構築し、2015(平成27)年度以降、1年程度の試験運用を経て本格運用を目指しています。

トラック事業者数が3年振りに減少

 国土交通省は2013(平成25)年12月12日、2012(平成24)年度末の貨物自動車運送事業者数を発表しました。それによると、霊柩を含めた総事業者数は前年度比0.3%減の6万2,910社(者)で、3年振りに減少に転じました。
 新規許可は3社(者)増えて1,272社(者)となりましたが、廃止・合併などによる退出も22.9%増えて1,444社(者)となり、差し引きで前年度より172社(者)減少しました。
 車両数規模別にみると、10台以下の事業者が2.1%減の3万5,922社(者)と減少に転じ、11~20台規模の事業者数も0.3%減の1万3,107社(者)となりました。10台以下の事業者が占める割合が、前年度の58.1%から57.1%へと減少し、規制緩和以降、増加を続けてきた小規模事業者が減少に転じました。

新物流大綱を策定

 政府は2013(平成25)年6月25日、2013年度から2017(平成29)年度までの5年間を計画期間とする、新たな総合物流施策大綱を閣議決定しました。新物流大綱では、今後の物流施策の方向性として「強い経済の再生と成長を支える物流システムの構築~国内外でムリ・ムダ・ムラのない全体最適な物流の実現~」を掲げ、①効率的な物流の実現、②環境負荷低減、③安全・安心の確保――を3本柱として、今後、取り組むべき政策を盛り込みました。
 効率的な物流では、高品質な日本の物流システムをアジアに展開し、日本から進出している産業の国際競争力を強化するとともに、アジアの経済成長にも貢献することを目指します。
 荷主・物流事業者の連携による物流効率化では、効率低下を招く問題の改善に向けてメーカー、卸売・小売りと物流事業者による協議を促進するとともに、運送契約の書面化を通じた業務範囲、責任、運送条件、待機料金など、これまであいまいだった責任やコストを明確化し是正する方向性を示しました。

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